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教育
新入社員5人の“今” 現場に立って見えたもの
春の総合研修、そして部門別研修を経て、それぞれの勤務地へと向かった新入社員。現場の空気に身を委ねながらも、初めての環境で緊張と期待の入り混じる日々を送り、配属から1か月が経過した新入社員たちの表情に少しずつ「現場の顔」が見えてきました。
4月からの研修期間中、真剣なまなざしで講義に臨む新入社員たち。現場に出る前のこの時間が、今の姿につながっています。
今回は、4月に入社した40名のなかの5名のいまを追いかけました。カメラが捉えたのは、先輩とともに図面をのぞき込む後ろ姿、ヘルメット越しに交わす真剣なやり取り、そして初めてひとりで任された業務に臨む凛とした表情。どの瞬間にも、彼らなりの挑戦と確かな成長の跡が刻まれていました。
名古屋エリアでは2名が、それぞれ異なる土木解体工事の現場に配属されました。いずれも市街地に位置し、周囲との調和や安全への配慮が求められる現場です。大きな構造物が解体されていく様子に圧倒されつつも、現場で使われる専門用語や安全ルールを一つひとつ吸収しようと、メモを片手に先輩たちの声に耳を傾ける姿が印象的でした。慣れない環境に戸惑いながらも、積極的に動き、少しでも早く現場の一員として認められたいという気持ちが伝わってきます。ふとしたやりとりの中に、現場に流れる穏やかな信頼関係が感じられました。
都心部に位置する有明の商業施設建築現場では2名が業務に携わっています。ビル群を背景に、真新しい作業服に袖を通して立つその姿は都会の風景の中で確かに建設の一端を担っているように映ります。駅から現場までの道のりや、目の前を行き交う多くの人々の視線に背筋が伸びると語った2人は、都市ならではのスピード感と緊張感の中で、資材の受け入れや工程確認などの業務に取り組んでいます。初めて自分が携わる建物が街に立ち上がっていく、その実感を胸に一つひとつの業務と真摯に向き合う毎日は学びの連続です。職人さんのひと言に穏やかな笑顔で応える様子から、日々の積み重ねが関係にあらわれているようでした。
松戸の幹線工事現場に配属された1名は、地中に張り巡らされるライフラインの整備に携わっています。地図には載らないけれど、暮らしを支える大切な仕事。測量機器を扱いながら先輩の説明にうなずく姿には、緊張の中にも自信が見え隠れしていました。
この現場には昨年同じく新卒で配属された先輩社員が在籍しており、現場配属初日に密着取材を行った経緯もあります。
一年前、ぎこちなく機器を扱っていたその先輩が、今では新入社員のサポートを自然と担っている姿に、時の流れと成長の連なりを感じずにはいられません。先輩もまた「自分がやってきたことを次につなげられるのがうれしい」と語り、指導の合間にはさりげなく励ましの言葉を添えていました。
たった1か月。されど1か月。それぞれの現場で汗を流す5名の新入社員たちは想像以上にたくましく、そして前向きに日々を過ごしています。うまくいかない日もある。言葉が通じないこともある。それでも自分の手で現場を動かしていくことのやりがいや責任感が、少しずつその表情を変えていきます。彼らの背中は、もう研修時のそれではありません。現場に立つことでしか得られない経験のなかで、自分の役割を見つけつつある――そんな姿が、どの写真にも映っていました。
これからさらに季節が移ろい、現場も次の段階へと進んでいきます。新入社員たちの歩みもまた止まることなく続いていきます。この先の成長と挑戦を、どうぞご期待ください。