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新潟駅南口「アイコニックタワー」竣工!プロジェクトは最終局面へ

~新潟駅南口西地区新潟都心地域 優良建築物等整備事業③~

現場最前線

駐車場棟・マンション棟・オフィス棟、3つの建設が並行して進むこのプロジェクト。2022(令和4)年9月の着工から約3年。2025(令和7)年6月、ついに地上30階建ての免震タワーマンション「アイコニックタワー」が竣工しました。駐車場棟も同時に竣工し、8月には駐車場棟が、9月にはマンション棟の引き渡しが完了。200世帯を超える方々の暮らしが始まります。残るは2026(令和8)年2月竣工予定のオフィス棟のみ。多くの方々が暮らすマンション棟との隣接工事となるため、住民の皆様の安全を何よりも優先し、より一層気を引き締めて管理に当たります。

ここではアイコニックタワー竣工を機にこれまでを振り返りつつ、最終局面を迎える現場の今をお伝えします。

※所属および掲載内容は2025年7月取材当時のものです。

「超高層×免震×PCa工法」前例なき挑戦の結果

新潟では他に類をみない、高度な免震機能を備えた地上30階建てのタワーマンションを、PCa※工法を用いて建てるというアイコニックタワーの建設は、私たち福田組にとって前例なき挑戦でもありました。特にPCa工法は、現場での組み立てに特殊技能が要求されることもあり、東京からPCa工法の経験豊富な作業員の方を招聘しました。福田組社員の中でもPCa工法の施工管理経験者は限られていましたので、作業員の方々の手慣れた作業はもちろんのこと、施工方法や部材に関するアドバイスなど、大変学びの多い現場でした。また、PCa工法の長所を活かして施工スピードを上げることに果敢に挑戦した結果、「1フロア8日サイクル」を実現できたことは、当社にとって大きな自信となりました。

※PCa:プレキャストコンクリートの略。アイコニックタワーは、「PCa工法」という、あらかじめ工場でコンクリート構造部材を製造し、現場にて組み立て完成させる、工期短縮が期待できる工法を採用しました。

一大プロジェクトに相応しい盤石な布陣

先述の通り、「前例なき挑戦」が含まれる当プロジェクトは、当社内においても重要な一大プロジェクトと位置付けられ、ベテランから若手まで延べ16名の社員が現場に配置されました。特に統括所長1名・工事所長1名・副所長2名という配置は他の現場では珍しく、副所長2名も複数現場で所長経験があるベテラン勢ぞろい。一大プロジェクトに相応しい盤石な布陣で臨んだ結果、スムーズな進捗を実現しただけでなく、社員同士の新たなシナジーも生まれました。

3年半の長期にわたり、同敷地内に3つの建物建設が平行して進む複雑なプロジェクトであるがゆえに、個人の力量を上回る場面も多々あり、「自分ひとりの判断では不安な場面でも、多くの意見を聞くことができて助かった」という声が上がっています。また、そんなベテラン勢の姿を目の当たりにし、若手社員も協働の重要性を認識できたようです。

「新たなまちの顔」をつくる責任と誇り

アイコニックタワーの住民の方の入居が始まり、新たな人の流れが生まれる新潟駅南口。来春には地上10階建てのオフィス棟に専門学校と企業が入居し、さらに多くの人の流れが生まれます。まさに、新潟駅南口の「新たなまちの顔」をつくり上げようとしている当プロジェクト。その責任と誇りを胸に、5人の責任者がこれまでを振り返ります。

統括所長
堀江 隆志
新潟本店 建築部 工事部

地上30階建ての免震タワーマンションをPCa工法でつくるこの現場は、この仕事に就いて40年になる私でさえ初めて見るものがある、大変貴重な現場でした。そのため、未来の当社を担う若手社員が多く配置されたことにも納得です。また、1番多い時で1日約250人、延べ約81,000人(2025年7月末時点)の作業員の方の協力があって、ここまでくることができました。この先、マンションに住民の方が暮らすすぐ側での工事となるオフィス棟が残っていますので、まだまだ予断を許さない状況です。気を引き締めて、来年のプロジェクト完遂まで管理に当たります。

工事所長
佐藤 勉
新潟本店 建築部 工事部

PCa工法経験者として当プロジェクトの全体工程管理を担当しましたが、やはり他の現場と同じく「正解は1つではない」と感じています。3年前に「これが最善」と考えて書いた工程表も、実際には「もっとこうできたな」と反省する点があり、勉強になりました。また、今回の現場は毎日多くの学生さんが通る場所でもあったため、現場周辺の安全管理に細心の注意を払いました。周辺住民の方の要望に応じて敷地内歩道を先に施工・解放するなど、柔軟な対応を心掛けました。この先も安全第一で、地域の皆様にご迷惑を掛けることのないよう工事を進めていきます。

副所長
川上 健介
新潟本店 建築部 工事部

今回の現場で個人的に印象的なのは、荻原さんのような同世代の社員と一緒に、相談しながら業務を進められたことです。これまでの現場では私が所長となり、他は若手社員が数名という現場がほとんどでしたので、相談できる相手がいる有難さをひしひしと感じました。複数の人の視点を取り入れることで、1人では気付けなかった部分に気付くことができ、結果的にきめ細やかな、地域の方々にも配慮の行き届いた工事を実現することができました。

副所長
荻原 隆義
新潟本店 建築部 工事部

この現場は、それぞれに経験を積んできた統括所長・工事所長・川上さんと意見交換をしながら工事運営ができた貴重な現場でした。自分の考えとは異なる意見もあり、反省することも多々ありましたが、そのおかげで改めて知識を深めることができたと実感しています。特に工事所長の「正解は1つではない」が心に響きました。私は10月から新たな現場を任されます。この現場での経験を生かし、次の建物に新しいいのちを吹き込みたいです。残りの時間を大切にし、担当業務の責務を全うします。

営業担当
水藻 一雅
新潟本店 第一営業部

100mを超える超高層ビルは新潟では珍しく、このアイコニックタワーは間違いなく当社を代表する工事の1つになります。当社初のさまざまな課題の克服に、現場だけでなく、建築部・コストプランニング部・設備部・管理部など多くの社員が相当な苦労をしたと思います。その苦労の甲斐あって、すばらしい建物が完成しました。このプロジェクトも、残るはオフィス棟のみ。テナント発注の工事(内装工事)もお受けしていますので、オフィス棟の竣工に向けて総力を挙げて取り組んでいきます。

まちの明日をかたちにする、福田組の仕事

2026年2月、オフィス棟の竣工。3年半の長きに渡る当プロジェクトは、これをもって完了します。その頃には、マンション住民の方々の暮らしも落ち着き、ご家族のにぎやかな声が聞こえているかもしれません。来春オフィス棟には多くの企業様が入居され、新たなビジネスが始まります。また棟内には学校も開校するため、多くの学生の皆さんが集う場となります。私たち福田組の仕事は建物を建てるだけでなく、このような新たな人の暮らし・生活の場をつくる、「まちの明日をかたちにする仕事」です。来春のこの地の賑わいを今から楽しみにしつつ、オフィス棟竣工まで安全第一で管理を進めます。

※同プロジェクトチームのエピソードについては、新卒採用サイトのプロジェクトストーリー関連記事もぜひご覧ください。

新卒採用サイト プロジェクトストーリー

工事概要

工事名 新潟駅南口西地区優良建築物等整備事業に係る施設建築物新築工事
場所 新潟市中央区花園1丁目地内
工期 2022年9月~2026年2月
発注 株式会社国際総合計画・日生不動産販売株式会社共同企業体
設計 株式会社クレイズプラン
面積
  • マンション棟
    • 建築面積 1,058.71㎡
    • 延床面積 22,944.31㎡
  • オフィス棟
    • 建築面積 1,076.03㎡
    • 延床面積 8,719.32㎡
  • 駐車場棟
    • 建築面積 1,646.14㎡
    • 延床面積 13,041.52㎡
構造
  • マンション棟
    • 鉄筋コンクリート造
  • オフィス棟
    • 鉄骨造
  • 駐車場棟
    • 鉄骨造