万代太鼓「福鵬会」
万代太鼓で世代を超えて響き合う
フクダグループの仲間たち

毎年8月初旬に開催される「新潟まつり」。まちなかを練り歩く神輿と共に祭りを盛り上げるのが、万代太鼓のお囃子です。万代太鼓は1968(昭和43)年に、新潟まつりの活性化を願い生まれたもの。軽快な篠笛がメロディーを奏で、大小の和太鼓と樽太鼓がリズムを刻み、金属製の打楽器「あたりがね」が高音のアクセントを加えます。新潟市内に約20の演奏団体があり、1979(昭和54)年創設の「万代太鼓 福鵬会」はフクダグループ社員で構成される、通年で活動している唯一の企業団体です。現在中心となって活動する若手4名と大ベテラン1名が、今年の新潟まつりを振り返ります。
MEMBER
PROFILE
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長濱 謙介(ながはま けんすけ)
株式会社福田組(1994年入社)
北海道支店 支店次長入社2年時に高円寺の阿波踊りを観て和の音色に感銘を受け、入社3年時に本社に転勤し福鵬会を知り参加。その後、万代太鼓の父・小泉先生から直接指導を受ける機会を得る。福田組では、北海道支店の営業全般を担当。
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田村 のぞみ(たむら のぞみ)
株式会社福田組(2014年入社)
管理部 人事部 人事管理課入社前から福鵬会の話を聞き、加入を勧められていた。入社後に練習場所へ行った時には、すでに自身の名前が彫られた太鼓のバチが用意されており覚悟を決めた。福田組では、給与計算・税務処理・従業員の勤怠管理などを担当。
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吉原 望来(よしはら みく)
株式会社福田組(2019年入社)
管理部 経営企画部 財務管理室学生時代は吹奏楽部だったため、卒業後も音楽を続けたいと思い、入社1年目の夏に加入を申し出た。サックスの経験を活かして、主に篠笛を担当する。福田組では、財務管理室にて経費精算や資産管理、決算業務等を担当。
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本間 貴史(ほんま たかふみ)
株式会社レックス(2015年入社)
管理部 管理課内定者懇親会で福鵬会を知り、入社後に誘われた体験会で太鼓の楽しさに気づく。優しくて面白いメンバーたちにも惹かれ加入を決めた。株式会社レックスでは、社内のOA機器やネットワーク、業務ソフト等のシステム管理を担当。
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田村 啓輔(たむら けいすけ)
株式会社レックス(2018年入社)
新潟支店 管理部最初は上司の指示によるお試し加入がきっかけだったが、だんだんメンバーとの演奏が楽しくなり、結果的に福鵬会に正式加入。株式会社レックスでは、新発田、村上、新潟西の3営業所の人事・総務・経理業務を担当。
※所属および掲載内容は2025年8月取材当時のものです。
雨音をかき消すくらい、
熱気にあふれた今年の新潟まつり
田村(の)
- 今年も新潟まつり、お疲れ様でした!
- 一同
- お疲れ様でした!
吉原
- 3日間あるうちの最終日が雨で、その他の2日間はお天気に恵まれましたね。その前に雨も降って、猛暑も少し和らいだ感じで良かったです。
田村(啓)
- トラックには屋根もあって、直射日光は当たらないしね。トラックに乗って移動しながら演奏するから、風も気持ち良かった。
田村(の)
- 私、初めて新潟まつりで演奏した時、沿道の方がみんな楽しそうに笑顔で手を振ってくれることに感動したなぁ。「私、ミッキーじゃん!」って思った。
本間
- 分かる。パレード中のミッキーの気分だよね。
田村(啓)
- 私は元々、人前に出ることが得意じゃなかったけれど、この新潟まつりではいつもと違う自分になれます。福鵬会のおかげで、ちょっと社交的になれた気がするな…。
吉原
- 今年も声援と拍手をたくさんいただきましたね。そう言えば、新潟まつり初日の金曜日、グループ会社を巡って駐車場とかで演奏しますよね。あれも福鵬会の伝統なんですか?
長濱
- そうだね。私が入社した時にはすでにやってたから、伝統だね。
田村(啓)
- 「今日から新潟まつりですよ!」っていう、景気づけなんですよね?
長濱
- そうそう。
田村(の)
- 何気に1番ハードなんですよね、この新潟まつり初日が(笑)。1日かけてグループ会社を巡って、夜はそのまま民謡流し※へ…だから。
- 一同
- 確かに!初日が1番キツイ!
田村(の)
- そして今年は最終日のあの雨!新潟まつりに出るの、私はこれで10回目だったんだけど、過去1番の雨だと思う。こんなに降っててもやるんだ~!ってちょっとびっくり。
本間
- 太鼓にビニールかぶせたりしたけど、あれも直前に用意したもんね?
田村(の)
- 雨が降るって知って、何か用意しなきゃ…!と思っているうちに、北海道にいる長濱さんからメールが届いて、全てご指示いただきました!そして、その通りに用意して、対処して、完璧でした!
長濱
- ここ数十年で雨が降ったのは2回目。でも、あのくらいの雨なら、まだマシな方だよ。他の団体で地域のお祭りに参加した時は、屋根もなくもっとずぶ濡れになって演奏してたからね。ビニールはその時を思い出してのことだよ。
- 一同
- へー。すごいな。
※新潟まつり初日の夜に開催される「大民謡流し」にも、総勢約200名のフクダグループ社員がお揃いの浴衣を着て毎年参加しています。
福鵬会参加のきっかけと、
万代太鼓の奥深さ
本間
- そういえば、みんなはどういう経緯で福鵬会に入ったんだっけ?自分は“あるある”の、“当時の上司からの勧め”なんだけど。
田村(啓)
- 自分も同じです。“強制お試し加入”(笑)。でもやってみると楽しくて、正式加入したんですよね。
長濱
- グループ会社はそういうパターンが多いかもね。「社内には同世代の社員が少ないから、福鵬会で交流させて欲しい」という声も、その上司側の人たちからよく聞くよ。そういう温かな“配慮”なんだと思うよ(笑)。
本間
- なるほど…!確かに、“配慮”ですね!
田村(啓)
- “強制”とか言ってすみません!。
田村(の)
- 私は入社前から福鵬会のことを聞いていて、「入社したらぜひ!」って誘われてたんだよね。入社式で初めて演奏を聞いて、「私がこれをやるのか~!」って驚いた。みくちゃんは、自らひとりで来た珍しいタイプだっけ?
吉原
- はい、珍しいタイプです(笑)。吹奏楽部だったので、社会人になっても音楽は続けたいと思って、入社1年目の夏に申し出ました。
田村(啓)
- 我らの師匠、長濱さんは何がきっかけだったんですか?
長濱
- きっかけは入社2年目の東京勤務時代に、高円寺の阿波踊りを見て、和の音色に感動したことかな。翌年入社3年目に本社勤務になって福鵬会を知り、「自分も和の音色を奏でたい!」と思って参加したけれど、当時、福田組の中では唯一の男性だったんだよ。
- 一同
- そうなんですか!?
長濱
- グループ会社のメンバーに男性はいたけどね。でも全員集まっても女性の方が多くて、どうしても力が弱いから音が小さくてね。しばらくは「音の小ささ」が課題だったんだけれど、練習と工夫で改善していったんだ。
本間
- そうだったんですね。今は男女差、あまり感じないですけど…。
長濱
- 幸運なことに私は、「万代太鼓の父」と呼ばれる小泉光司先生に直接ご指導いただけたり、小泉先生主宰の団体へ研修生として参加したりして、技術向上の機会を多くもらえたんだよね。だから、そこで得たものは全て福鵬会に注ぎ込んできたつもり。特に小泉先生ご逝去後は、福鵬会の活性化が先生への恩返しだと思ってやってきた。
田村(の)
- まさに私たちの師匠は長濱さんなので、納得です。いつもみんなで話してるんですよ。「長濱さんと私たち、どこが、どう、違うんだろう?」って。
長濱
- 小泉先生は日本舞踊の先生でもあったから、万代太鼓には日本舞踊のエッセンスも含まれているんだよね。「体で波を表現する」とか、よく言うでしょ?その辺りに着目すると、もっと磨きをかけられると思うよ。
本間
- 自分は万代太鼓を始めて10年くらい経つんですけど、まだ全然終わりが見えないです。まだまだ実現できていない「より良く」が、常にある。長濱さんが仰るとおり、演奏だけじゃなくて「より良く見せる」という部分に、日本舞踊のエッセンスを感じます。奥が深くて面白いです!
長濱
- 何よりも、演奏がうまくできた時の、みんなとの一体感と充実感が最高だしね!私自身、長年福鵬会を続けてこられたのは、そこが一番大きいと思う。
田村(の)
- 分かります!練習の努力が実を結んだ時の一体感と充実感、最高ですよね!
田村(啓)
- あれは、一度体験したらやめられなくなっちゃいますからね…(笑)。
脈々とゆるやかにつながってきた、
福鵬会の仲間たち
長濱
- 福鵬会って、改めて考えると不思議な団体だよね。昔からずっと、太鼓が好きな人が自主的に、自然と集まって続いている。
- 一同
- 確かに…!
田村(の)
- OBやOGの方も、年に1回新潟まつりで演奏したりするから、「福鵬会って何人いるの?」って聞かれても、ハッキリ答えられなくて…。でも、この状態に特に違和感はないんですよね、私たち。福祉施設とか、地域のお祭りとか、依頼を受けて演奏に行く時も、声を掛け合って、行ける人が行く。
田村(啓)
- 平日に演奏する時は業務の一環として動くけど、休日に演奏する時は完全にプライベートの時間ですもんね。それでも、嫌な感覚は全くなくて、自分にとってはもう「趣味」です。
本間
- 自分はどちらかと言うとプライベートが充実してない方なんで(笑)、ほんと、「福鵬会に入って良かった!」って思ってるんです。普段の仕事では出会えない人とも出会えるし、人前に立つ度胸も身に付くし。みんなとのつながりの心地よさと演奏の楽しさ、その両方があるから続けてるんだと思う。
吉原
- 普段、仕事をしているだけでは出会えない人と出会えるっていうのは、私にとっても大きいです。グループ内での人脈の広がりも、福鵬会じゃないと得られないものですしね。
田村(の)
- 仕事も絶対しやすくなるよね!
吉原
- そう思います。
長濱
- 福鵬会の中では上下関係とか関係ないのもいいよね。自分の演奏で誰かを楽しませる喜び、そして自分が楽しむ喜びを感じる人が集まっているだけだから、居心地がいい。
田村(啓)
- ほんと、学生時代の部活みたいで、居心地がいいです。
長濱
- こうやって、ゆるやかなつながりが、脈々と続いている、継続できていることが、すごくうれしいです。職場とはまた違う、いい居場所だよね。今こうやって、若手が中心にいろいろと動いてくれているのも有難いです。
- 一同
- 師匠からのバトンを次につなげられるよう、頑張ります!
「福鵬会」の活動内容については、コーポレートサイトの「万代太鼓 福鵬会」ページもぜひご覧ください。
コーポレートサイト「万代太鼓 福鵬会」